これからどんどん発展する、「第三世界ワイン」にも要注目

フランス、イタリア、スペインと来たらこちらもぜひ紹介したい!と思うのが「第三世界」のワインです。わからない方には「一体第三世界ってどこよ?」となると思います。確かに、この文字からは全くわからないですよね。そもそも第三ってことは第一と第二があるのか!みたいな…。

第三世界という言葉のみで調べてみると、いわゆる「発展途上国」にあたる国が第三世界と言われています。また、フランスでの第三国という意味はEU以外の国…といった意味合いもあるそうです。ワインにおける「第三世界」と言われるのはアルゼンチンやチリ、南アフリカやアメリカなど、いわゆるワインを昔から造っていなかった地域のことを指して言います。いわゆる「新興勢力」といったところでしょうか?

第三とついているなら、上から3番目なの?あんまり美味しくないの?と思ってしまうかもしれませんが、それは間違い。チリやアルゼンチンなどには、フランスのワイナリーが指導してつくっている銘柄もありますし、どんどん地ぶどうも増えてきて独自の進化を遂げているところが増えてきたんです。そして、スペインやイタリアの価格を上回る安価で気軽にワインを楽しめることも人気の秘密でしょう。

特にチリやアルゼンチン、カリフォルニアなどはフランスワインの伝統的な品種である「カベルネ・ソーヴィニヨン」や「メルロー」などの品質が高く、しっかりとした飲みごたえのあるワインを造ることも多くなってきました。昔は軽いボディのものが多く、「チリワインなんて…」「アルゼンチンワインなんて…」と、その産地が第三世界であるだけで眉をひそめてしまうような人もいましたが、今では決してそのようなことはありません。むしろ、伝統的な味を知るのに向いているかも…と思えるくらいです。

ワインショップではあまり見かけることはないかもしれませんが、輸入食材屋さんや輸入ものが多い酒屋さんには必ずといっていいほどある第三世界のワイン。その安価さから1000円を切るものも珍しくなく、それでいてベーシックなワインから地ぶどうを使った個性的なワインまで売られていますので、ワインの入りとしてもとってもおすすめなんです。デーブルワインとして気軽に飲める点も本当に魅力的ですしね。

個人的な話ですが、この前とてもデザインが美しいチリワインを飲みました。地ぶどうでしたので、見たこと無い名前の品種だったのですがしっかりとタンニンもありなかなかの飲みごたえで、1000円以下でしたが十分に楽しめました。ワインは高い、安いとまずいといったイメージを払拭してくれるとても素晴らしいワインが多いと思います。